こんにちは。
フラワーワークです。
またまたこのシリーズですがお付き合いください。
今回はヨモギの花が入っている句です。
「契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり」
意味:約束してくださった「私を頼りにしなさい、しめじが原のさしも草」と詠まれた「さしも草」におく恵の露のような言葉を命のように大切にしてきたのに、あぁ今年の秋も過ぎ去ってしまいました。
一見すると恋の歌のように見えますが実はこれそうではないのです。
作者は藤原基俊という人なのですが彼の息子が名誉な役に選ばれるように頼んでおいたにも関わらず選ばれなかったことを悲観して読んだ句と言われています。
藤原基俊がこれを頼んでいた相手は藤原忠道です。(当時藤原家の最高権力者だったそうです)
以前忠道が私を頼りにしなさいというような歌を詠んでいたそうでそれを信じて頼んだのに何とも切ない歌ですね。
先ほどヨモギが出てくると言ったのですが歌の中にどこにヨモギが入っているかというと「さしも草」というのがヨモギの異名なのですがこの句には「さしも草」というのも出てきていないですよね。この句に出てきている「させも」というのがさしも草を表しているのです。
そしてヨモギはキク科のヨモギ属の植物で葉を乾燥させて取れる白い綿草を集めるとお灸のもぐさが取れるのだとか。
よもぎが出てくる歌が百人一首にはもう一つあるのですがそちらは上記のもぐさが燃えるのと恋に燃えるというのをかけている句になります!
よもぎの葉っぱはどんなものなのか調べてみたら若葉の画像がありましたので添付したいと思います。
これを乾燥させてお灸のもぐさが出来るんですね。
他にもよもぎは料理にもたくさん使われていますよね。てんぷらやおひたしなど様々なシーンで活躍しているのですがお灸など身体にも非常にいいので万能な植物ですよね。
またよもぎが出てくるもうひとつの句については改めて紹介をしたいと思いますのでお楽しみにしていてください!